君は2012年5月に体重3178グラム52センチで生まれてきた。僕は君の父親になった。
とりあえす元気そうだし、五体満足に生まれてきて良かった。ママも元気そうだし。
その日は僕は社外研修に行っていて、16時くらいに破水して入院したという連絡を受けた。
でもまだ生まれないということだったから、18時まで公演を聞いて、家に帰ったのが20時前。
シャワーとか浴びて病院に着いたのがちょうど23時だったね。
でもみんな寝ちゃったみたいで、その時は会えずにママの実家に帰って、少しお父さんとお茶して寝たのが1時前だったかな。
2時20分にママから電話があり、「産むから、来て〜」って。
自分も今考えると、かなり早かったと思うけど、たぶん10分から15分で病院に着いたね。
そしたらママはすでに分娩台に乗っていて、睡眠薬を飲んでいるから、意識がうつろになりつつも、頑張っていた。
僕は腰のマッサージをするくらいしかできず、いつも通りグイグイやっていたら、っと優しくやってあげてって怒られちゃった。
ママがりきむと僕のマッサージも強くなってたみたい。
子宮が3センチだっけな…?開いたのを助産師さんが確認したのが、12時くらいと言っていて、そこから4時間で産まれてこなければ、先生を呼んで何かしらの対応をする必要があると言われた。
おそらく帝王切開や陣痛促進剤とかだと思う。
3時になり、30分休憩、横になってりきむとかの判断があり、そこからかなり出産が進んだように思えた。
あと僕の腰のマッサージもあると思うよ!思いたい。
3時30分になり足を上に乗せてのりきみが始まり、もうそこでは子供の頭が見えてきていて、そこで院長先生を呼んで出産。
最後は少し切ったらしいけどね。
でも変なふうに破けるよりは全然よいらしい。
生まれたときはなんかテレビを見ているような感じで、現実とは思えなかった。
子供はあまり泣かずに、紫色をしていた。
でも顔や体はしっかりしていて、猿っぽい感じはなく、人間を感じられた。
ママは睡眠薬と麻酔のおかげで、話していても、少し寝てしまったり、おかしな感じだったけどね。
子供はしだいに色が赤っぽく普通になってきて、本当に可愛かった。
院長先生はいつもクールでサバサバしていると感じていたが、子供が出てきた瞬間の、あの笑顔を見たら、この先生で良かったって思えた。
その日の夜に初めて子供にミルクをあげたんだけど、その時に父親であることを実感したように思う。
とりあえず、今日は素晴らしい日になった。こんな日を迎えることができたことに、感謝したい。